亀甲とは?その活用方法と昔話しをご紹介!
文様とは衣服や陶器などに描かれた柄のことで、色々な想いや願いがこめられています。こちらの記事で手軽に知っていただき深い魅力の入り口にしていただけると幸いです。
またこの柄の意味を知ることで、
・込められた願いを身近に置いて活用
・各地で、この柄を見つけたときの興味。
・結婚式や、この柄のお祝いや贈り物に
・贈り物と一緒に物語を1つ添えてみたり
・スピーチや誰かに話すネタ
などに役立ててみてはいかがでしょうか。ここに載っていない物語が何かあれば教えてくだい。ぜひ参考にさせていただきます。
亀甲(きっこう)に込められた願い
亀甲は
六角形の集合体を表した図柄で、亀を象徴する縁起の良い吉兆文様の一つ。
「丈夫で強く、長寿」の願いが込められています。また金運が良くなるともいわれています。
自然界にある蜂の巣も六角形の作りでハニカム構造といい、建築資材にも採用され最も安定した形状だそうです。
この柄に願いを込めて贈り物をすれば、末長く丈夫で元気でいられそうですね。
亀甲文様は大きく2種類
①見た目が六角形が合わさる。亀甲つなぎ、亀甲花菱、子持ち亀甲文様
②見た目がテトラポットのような形が合わさる。毘沙門亀甲
亀甲にまつわる物語
好きな物語を贈り物に添えたり、誰かに自分なりに話してみてください
「鶴は千年、亀は万年」
亀甲は、正六角形が図柄の伝統的な吉祥文様のひとつで、
長生きの象徴である亀の甲羅が由来。
・良縁を呼ぶとして家紋につかわれたり
・出雲大社の神紋の1つにもつかわれています。
諸説「亀裂」の由来
昔から中国では未来を占うときに亀の甲羅が使われていて、それを火で焼き、水をかけて生じる「ひび」の模様から、国家や時代の行く末を占いました。このひび割れの様から「亀裂」という漢字が生まれたとも言われています。
亀がとても尊重されていたことがわかります。
中国の伝説の島、蓬莱山(ほうらいさん)
長寿を象徴とした動物でおなじみの鶴と亀。中国にはこんな伝説がありました。 仙人が住み不死の薬があると言われたこの島に住む動物が鶴と亀と言われたのです。
また中国の伝統的な絵画には、蓬莱山を背に乗せて大海を遊泳する巨大な亀の姿も見られます。
亀甲の遠い過去
飛鳥時代~奈良時代(593~710年)
中国から日本へ。当時中国では亀の甲羅を使った占いを“亀ト(きぼく)といい、これによって政策や意思決定が行われていた時代がありました。
このようなことから、亀甲は日本でも格式が高く、神聖な文様として平安時代までは貴族が使い、一般庶民は見ることを許されなかったのでした。
平安時代(794~1185年)
この時代になると、着るものや陶器、織物などさまざまな品に亀甲が用いられました。
気品ある文様として祝い事の衣服などにもつかわれるようになりました。
鎌倉時代(1185~1333年)
武士も使用しはじめ、一般の人々も目に触れるようになります。
この時代に活躍した名匠。神奈川県の「貞宗」は名刀正宗よりも穏やかな作風で、乱れ刃。亀甲菊花文の彫物があるため、「亀甲貞宗」と称されます。
江戸時代(1603~1868年)
元禄11年(1698)、尾張徳川家から将軍綱吉に献上され、そこから徳川将軍家の重宝になりました。
この時代に日本で「水」を意味する文様として描かれるようになりました。