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矢絣文様の歴史|矢に込められた願いと由来の物語

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矢絣文様は、日本の伝統文様の中でも強い意味を持つ柄の一つです。矢羽根をモチーフにした幾何学模様は、古くは武具に由来し、やがて縁起物として広く親しまれてきました。

本記事では、矢絣の構造や由来、時代ごとの変遷、さらに現代での活用方法までを簡潔に解説します。

矢絣「やがすり」は破魔矢の羽根の部分が並び、図案化したデザインになります。

破魔矢は厄を除け、邪気を払いチャンスを射る。といわれる縁起のいい文様です。矢は一度放たれれば真っ直ぐ飛び、戻ることが無いため「邪魔を退け、真っ直ぐに」「出戻りしないように」そんな願いが込められています。

矢絣の由来

別名、矢羽根絣(やばねがすり)、矢筈絣(やはずがすり)、矢飛白(やがすり)とも言う。のちに小紋にも矢羽根模様が使用されるようになり、矢羽根模様を指して矢絣と呼ぶようになった。

矢絣の絣(かすり)とは?

糸を染めてから織る「先染め」技法で作られる織物のこと。

絣(かすれ)の意味は

文様の輪郭がかすれるのは、風を切る矢の動きを表すという説がある。また、整いすぎない美しさを表現する意図ともいわれている。

平安・鎌倉時代

矢は武具として使われるだけでなく、神事にも用いられていた。特に破魔矢として邪気を払う役割を持ち、矢の持つ「祓う力」が信仰の対象となっていた。

桃山時代〜(1568〜1600年)

矢絣は元々は矢羽根をモチーフにした織物のことで、この時代の武士は着物として着用し。矢羽根の模様そのものも矢絣と呼んでいる。

江戸時代〜(1603〜1868年)

「一度放った矢は戻らない」「出戻らない」願いを込めて、嫁入り道具に矢絣の柄の着物を持たせる風習が生まれた。江戸後期には、縁起ものとして結婚の際にも使われるようになりました。

明治/大正時代〜(1868〜1926年)

この時代から大正時代にかけて数多くの女学生が矢絣の着物を袴に合わせ着用したことで、学生服の定番となる。

「日本の古典的な文化」と「西洋の革新的な文化」を融合させた「大正ロマン」という文化が生まれ、袴にブーツを合わせることが流行しました。

昭和時代〜(1926〜1989年)

1975年漫画『はいからさんが通る』=(大正時代の女学生の物語)の主人公が矢絣の衣装を着ていた。ことで女学生の袴に矢絣のイメージを持たれている方もいるかもしれません

現代

近年でも卒業式の袴や着物のコーデとしても見かけるようになり、現代でも矢絣柄は人気です。

破魔矢

矢絣(やがすり)は、別名「矢羽根」とも呼ばれ、昔は武家の武具や神事に使われていました。お正月に神社仏閣で授与される破魔矢には「不幸を射抜き、幸運を射止める」という意味があり、魔除けの縁起物として親しまれています。

そのため、矢絣も魔除けの縁起物として和装に取り入れられるようになりました。

那須与一の伝説

源平合戦において、那須与一が揺れる船上の的を射抜いた逸話が残る。この物語から、矢は「願いを叶える」「的を射る」象徴とされるようになった。

近代文化による再評価

大正ロマンを描いた作品の影響により、矢絣は「自由で芯のある女性」の象徴として再認識された。現在の袴スタイルにもその影響が残っている。

男子も矢絣柄を活用

端午の節句は、鯉のぼりや五月人形など男の子の健やかな成長を願う日本の伝統行事です。その中で、男の子の着物にこの柄も見られます。

矢絣柄は、真っ直ぐ飛ぶ矢をモチーフにした伝統柄で、魔除けや厄除け、そして男の子の力強い成長への願いが込められています。

矢絣は目標達成や成功を象徴する文様として、

・卒業式や就職など人生の節目で活用
・風水では停滞を打破し前進を促す意味を持つ
・インテリアでは空間を引き締める効果がある。
・結婚祝いには適しているが、

弔事や見舞いには不向きとされる。

矢絣文様は、武具としての矢に由来しながら、時代とともに意味を広げてきた伝統文様です。目標達成や魔除けといった象徴性を持ち、現代でも人生の節目に選ばれる柄として定着しています。幾何学的な美しさと、絣特有の柔らかさを併せ持つ点も魅力です。今後も暮らしの中で受け継がれていく文様といえます。

この記事の著者

和広

神奈川県 1980/02生まれ
灯りを使って楽しいことを考える人です。

懐かしさを新しく体験をコンセプトに
オリジナルの手作りの箱と最新照明を合わせた
「灯り箱〜あかりばこ」を考案。

個人のお客様から好評価1000の実績。
江戸の再現を目標に活動しています

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